熊本大学大学院生命科学研究部 呼吸器内科学分野

熊本大学医学部付属病院 呼吸器内科学分野

呼吸器領域の検査

呼吸器領域の検査について

当院呼吸器内科で実施している検査内容は次のようなものがあります。

胸部レントゲン写真 病変の場所や広がりを確認するために撮影します。また治療後の変化を把握する際にも行います。
胸部CT検査
(単純・造影)
胸郭内(肺や縦隔)の病変をさらに詳しく把握し診断するために行います。造影剤の注射後に撮影することもあります。肺血栓塞栓症の診断にも必須の検査です。
胸部MRI検査 血管と病変部の関係や縦隔腫瘍の性状や浸潤の程度を判定するために行います。造影剤の注射後に撮影することもあります。
FGD-PET検査
(ペット検査)
放射性薬剤を注射後に全身を特殊な装置で撮影します。良性・悪性の区別や肺癌の広がり、転移の有無、再発の状態をチェックする目的で行います。
肺換気血流シンチグラフィー
ガリウムシンチグラフィー
放射性薬剤を吸入または注射し、体外へ放出される放射線を特殊な装置で撮影し画像化します。肺内の血流や換気の状態、炎症状態などを評価します。
肺機能検査 スパイロメトリーという装置を用いて肺活量や一秒量などを測定し、診断や呼吸状態(肺年齢)の評価を行います。また、治療効果の判定においても重要な検査となります。呼気中の一酸化窒素測定(NO)は喘息の診断、一酸化炭素(CO)は禁煙効果の指標として役立ちます。
パルスオキシメトリー検査 血液中の酸素飽和度を測定し呼吸状態の評価を行います。通常は指先に装着し測定します。
動脈血液ガス分析 動脈から直接採血し血液中の酸素分圧や二酸化炭素分圧を測定します。通常は手首の橈骨動脈や腕の上腕動脈、鼠径部の大腿動脈から採血します。正確な呼吸状態の評価に重要です。
6分間歩行試験 30mの平坦なコースを出来るだけ早く歩いて往復し、6分間の合計の歩行距離を測定します。同時に血液中の酸素飽和度や脈波数、息切れの程度を評価し、呼吸状態を把握します。
睡眠ポリグラフィー検査 睡眠中の呼吸状態を調べる検査です。鼻孔や喉仏、頭部、胸腹部など体の様々な部位にセンサーを装着し睡眠状態と睡眠中の身体機能を検査します。
喀痰微生物検査 喀痰中の微生物(一般細菌や抗酸菌など)を確認し肺炎などの呼吸器感染症の病原菌の同定を行い、治療に役立てます。
喀痰細胞診 喀痰中に異常な細胞(がん細胞や好酸球など)が出現していないかを顕微鏡で確認し診断に役立てます。肺真菌症(カビ)の診断にも重要な検査です。
気管支鏡検査 口や鼻腔から気管支に直径5-6mmの内視鏡を挿入し気管支内を直接観察します。また、肺や気管支から組織や細胞、分泌物を採取します。リンパ節の検査では、エコー装置を内蔵した特殊な気管支鏡で検査を行います。
CTガイド下肺生検 胸部CTで病変の正確な部位を撮影しながら局所麻酔した皮膚から肺内の病変に検査針を刺して組織を採取します。画像診断科と協力して検査を行います。
外科的肺生検 胸部CT検査や気管支鏡検査で診断がつかない呼吸器疾患に対して、呼吸器外科に依頼して全身麻酔下に胸腔鏡を用いて肺組織を一部切除し検査します。
胸腔試験穿刺 貯留した胸水の原因検索のために行う検査です。局所麻酔した皮膚から胸水の貯留した胸腔へ注射針をすすめ、胸水を一部採取し生化学検査、微生物検査、細胞診検査へ提出します。
遺伝子検査 肺癌の診断・治療法選択において重要となるEGF受容体遺伝子変異やEML4-ALK融合遺伝子などの遺伝子異常を調べます。また、結核などの抗酸菌感染症の診断においても菌の迅速同定のため遺伝子検査を行います。
pagetop